シャインビーズブラスト 加工・施工 星屑_Star Dust

ビーズブラストとは?その特徴と事例を紹介!

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ステンレスの仕上げに、ビーズブラスト仕上げというガラスビーズなどの微粒子を
空気と混合させ吹き付ける加工方法があります。

今回はそのビーズブラスト仕上げについて、その特徴と事例を解説していきたいと思います。

ビーズブラスト仕上げとは

ビーズブラスト仕上げとは、ブラスト工法で吹き付けるメディアが球体であるものを総称して呼びます。
他にはショットブラストという方もおられますし、GBB処理(Glass Beads Blast)と称される業界もあります。
球体メディアの種類はいくつかあり、一般的にはガラスやジルコニアが用いられます。
対して、球体ではない鋭角なメディアで仕上げたものを、サンドブラストと呼ぶ事が多いです。

ステンレス鋼を仕上げた場合、ビーズブラストは白銀いきらめき美しい表面に対して、鋭角メディアのサンドブラストはマットで光を反射しない意匠となります。

下写真で説明しますと
上段はステンレスガラスビーズブラスト
中断はステンレスサンドブラスト
下段はステンレスジルコニアビーズブラスト
下段右はステンレス角パイプのガラスビーズブラストです。

ビーズブラストの活用事例についてはコチラをご覧ください。

【手摺用】ステンレス丸パイプシャインビーズブラスト
【角パイプ・型鋼】シャインビーズブラスト
星屑_Star Dust

ビーズブラスト加工はメディアの種類や噴射量、距離、圧力など操作パラメーターが多くあります。
それ故にバリエーションは豊富でありますが、デジタル制御などで、プロセスや表面粗さを管理しないと再現性が乏しくなるデリケートな仕上げです。

対して、サンドブラストは基本的に塗装の下地処理や塗装剥がしに使用されます。
なぜ、塗装の下地処理にサンドブラストが最適かというと、表面が細かい鋭角な凸凹で均一に荒れているからです。
そうする事で、塗装が載りにくいと言われるステンレス(SUS)へも投錨効果で塗装をのせやすくする効果があります。

特徴

ビーズブラスト仕上げはとても汎用的な仕上げで、適応素材はステンレス鋼、チタン、アルミ、銅、真鍮に仕上げる事が可能です。 また、機械設備は各々異なりますが、板形状角パイプ、丸パイプ、チャンネル、アングル等の型鋼、また、加工品形状まで幅広く仕上げる事が出来るのも大きな特徴です。

白銀に輝くビーズブラスト仕上げは、宝飾品のようにエレガントで華やかな印象を与える意匠が仕上がります。
例えば、白銀の白糸がふわりと待っている印象を持った手摺を仕上げるとすれば、ステンレスビーズブラストは最適です。 当然溶接加工も曲げ加工も行わないと製造できない手摺工事、手摺商品ですが、あらかじめステンレス丸パイプの表面の酸化被膜を除去した研磨加工を行い、手摺として完成させた後にガラスビーズブラストでフィニッシュすれば美しい表情を持った手摺を作る事が可能となります。 すこしウンチクですが、一般的に販売されているステンレス丸パイプ(化粧管)は#400研磨が施されています。そのバフ目と呼ばれる筋が円周方向の物もあれば縦方向の物の二種類が流通していると思いますが、ガラスビーズブラストで化粧仕上げする場合は縦目を選択したほうが研磨筋が目立ちにくいです。 もし、お買い求めになられた化粧管(ステンレス丸パイプ)のバフ目が強いな?と思われたら、迷うことなく#700バフで研磨目を低減する事をお勧めします。 ガラスビーズブラストは表面への研削力はないので、研磨筋が残留したものを使用すると筋目上のムラが目立ち後々後悔する事となります。 ご購入の際には用途や用法、設置環境などご相談されると結果的に工数が削減したり、いらない経費が掛からずお得です。
対して、サンドブラストで仕上げる事がないことはありません、基本的にステンレス熱感圧延材の化粧やプラント用材料、プラント用機器類などの化粧がほとんどです。 このサンドブラスト処理はガラスビーズブラストと違い滑らかではありません。 よって表面の凸凹で汚れや初錆の危険性はガラスビーズブラスト以上にあります。 しかし、一番重要な点はサンドブラスト処理する会社様のブラスト環境によります。 鉄、アルミ、ステンレス、銅、各種鋳物等多くの材料を一緒に同じ装置で処理しているとブラストで削られた鉄粉がステンレスの削り目に入り、屋外で風雨に打たれるともらい錆のように赤錆が出てきますのでご注意ください。

白銀のビーズブラストで製作したステンレス手摺の事例(福岡県護国神社)

ビーズブラストステンレス手摺

バリエーション

ビーズブラスト仕上げは、様々な条件と、下地つくりと呼ばれる研磨加工とのコンビネーションで、かなり豊富な意匠表現が可能となります。 半光沢加工や、防眩効果等、意匠と機能を組み合わせた空間表現に役立っています。
よくある問い合わせで、現地で傷を入れたので現地補修できないかと言われることがあります。 これは基本的に無理です。工場にある巨大な設備で製造しておりますので、その設備を現地にもっていくことはできないことが理由です。 ブラスト処理は投射圧力や照射距離、吐出量などが管理されています。市販のエアーなどの設備ではこれらの条件を満たすことが出来ないためです。 さらに、現地で吹き付けると周りは砂だらけになるので環境上も問題となります。 一番ベストな選択は、取り外して工場へ輸送してもらう事です。 工場内であればあらゆる設備が揃っていますので、再研磨から仕上げまで的確に対応が出来ます。

実際に、高級オーダーキッチンなどの溶接構造のある加工物に関しては、下地の状態で組み上げていただき、その組みあがった状態で工場内へ搬送してもらいます。 その後、工場内で修正研磨加工や洗浄などを経てビーズブラスト処理を行います。そうする事で美しい商品をご提供できます。

最後に、溶接が付随するステンレス加工品に関してですが、ステンレス板形状で材料を購入し、溶接部分だけブラスト修正という一見、簡単に出来そうな発想をされる方がおられるのですが、これが一番難解です。 溶接修正をブラストだけで合わせるのはかなりの条件がそろわないと難しいです。是非、ご相談ください。

<その他の情報は以下ブログから>


Beads Blast(ビーズブラスト)_Stainless(ステンレス)

ビーズブラストとサンドブラスト

見た目を良くする、アルミナブラスト

注意点

ビーズブラスト仕上げは細かいディンプル加工がしてあるような表面状態で、洗浄を行って、表面がきれいな状態であれば指紋の残留は少ないです。 しかし、チリ埃が付着して、そこに、手油などが付着すると途端に指紋汚れ、手垢汚れとなって目立ちます。

日々の掃除で基本的には回避できるものですが、弊社(子会社)が扱う、耐指紋コーティング材MaCoat GCなどを使用する事で効果を継続する事が可能です。

【美しいデザインをいつまでも】

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