スタンダードバイブレーション18A 全て 加工・施工

バイブレーション研磨とは?その特徴と事例を紹介!

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バイブレーション研磨とは、金属表面に渦模様を付ける研磨技術のことをいいます。
この研磨技術は様々な商品・製品に使用され、特に現在では建築材料によく使われる手法となっています。

そこで今回は、このバイブレーション研磨の特徴、バリエーションについて解説していきます。

 

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バイブレーション研磨とは

バイブレーション研磨とは、別名ランダムヘアライン、パーマネントヘアライン(PHL)と呼ばれる仕上げで、真直ぐなヘアラインがパーマがかかったようにランダムに重なっているような意匠です。
ステンレスサッシやステンレス建具やエレベーター部材へよく用いられます。ステンレスバイブレーションという商品で一般的に販売されているステンレス材料です。

ステンレスバイブレーション材料は一般的にはSUS304板材(定尺&切り板)、SUS304角パイプ、SUS304丸パイプを販売しております。

【スタンダードバイブレーションについてはコチラ】

スタンダードバイブレーション18A

【角パイプ・型鋼】スタンダードバイブレーション

ダブルアクションという偏芯型の回転研磨ヘッドでランダムな円弧を描きながら研磨するところが振動しているバイブレーションのように見える事から様々な呼び名で呼ばれています。


スタンダードバイブレーション18A

表面は無方向に筋目(スクラッチ)模様となっております。 光沢や反射のあるステンレスバイブレーションや光沢のないステンレスバイブレーションを購入時に使用追加しますと、SUS304母材の表面状態をNo.2B BA #400 #700 No.8等から選択することが出来ます。 後工程の加工や最終商品を考慮されておけば、最適な選択が可能です。

例えば溶接構造をとった後加工が入る場合や、スタッド等のボルトが加工される場合、溶接焼けや、溶接痕を後修正研磨で削らないといけません。
それゆえ、酸洗肌のNo.2Bや光輝焼鈍のBA母材の場合、溶接修正を行った部分とそうでない部分の色調ムラが発生する事があります。
それゆえ、溶接構造の加工品には、酸洗を取り除いた#400 #700 NO.8を御推奨しています。

中でもネルバフ加工などで修正研磨がやりやすい#700(当社品番MAKO-BA#700k)は最適な性能をご提供できるので、ロングランの商品です。

バイブレーション研磨の特徴

バイブレーション研磨は汎用的な研磨方法で、対象素材は、ステンレス(SUS)鋼、チタン、アルミ、銅、真鍮と幅広く対応できます。

また、比較的簡単な研磨方法である為、角パイプ、丸パイプ、アングル、チャンネルなどの型鋼にも仕上げる事が可能です。さらに、溶接構造で組み上げた加工品にも後加工で仕上げることが出来るのも特徴です。

アルミニウムのバイブレーション加工は仕上げ後にアルマイト処理などの陽極酸化被膜をつけなくては腐食します。 そこで問題となるのが、アルミニウムに施してあるバイブレーションの研磨目が消えてしまうという事があります。
これは、陽極酸化処理前のエッチング工程などで表面をわずかに溶かす工程で研磨目が消えるのが原因です。

そこで、アルミニウムバイブレーションの商品をご注文の際にはアルマイト処理をするか否かを伝えて、陽極酸化(アルマイト)に耐えうる深い掘り込みの仕様でご注文されることをおすすしています。ちなみにアルマイト加工を行うと光沢はなくなり、反射が亡くなりますのでご注意ください。アルミニウムバイブレーションで光沢や反射を残したい場合はクリアコート(塗装)等をご選択されると良いです。

バリエーション:バイブレーション研磨

バイブレーション研磨は偏芯する回転スピードや研磨する粒度や形状を変化させることで多くのバリエーションを生み出すことが出来ます。細かいものから粗いものまで自在に加工できるのが特徴です。

様々な、用途、後処理などを勘案して、最低なステンレスバイブレーション、アルミバイブレーションをご選択されると良いです。
用途に合わせて掘り込み深さや下地処理を検討しておけば、美しい建築部品や什器、機器類が製作できます。是非、ご相談下さい。

また、バイブレーション研磨仕上で注意するところは洗浄された商品を購入されることです。鏡面加工等とは違いバイブレーション研磨特にステンレス(SUS)バイブレーションは研磨目の中に微細場削り粉が残留します。この削り粉が後々、手垢と融合して茶色い指紋跡や汚れとなるのでご注意ください。

ステンレスバイブレーション

ステンレス鋼はその使用環境において、攻守を適切に選択することで、ステンレス鋼へ研磨したままの素材感のある仕上げが可能です。

指紋等が気になる場合にはガラスコートがおすすめです。

また、カ色のバリエーションは、化学発色や蒸着によりカラーステンレスとして表現可能です。

アルミバイブレーション

装置系の外装パネルやアパレルのカウンター什器など様々なところに用いられますが、基本的にバイブレーション研磨後はあるまいとか塗装が必要です。

屋内において早々に白錆が出ることはないですが、結露や外的要因により変色や腐食の可能性があります。

また、アルミのサビはステンレス鋼や鉄と異なり、白く粉なをふくようにさびます。

屋外のアルミサッシなどで白い斑点が出ているものがそれにあたります。

故に、アルミニウムには塗装やコーティング、アルマイトが必須となります。

銅・真鍮へのバイブレーション

銅や真鍮にもバイブレーション加工で表現することが可能です。主に、看板・サイン用途で使用されています。

銅・真鍮の場合は必ずクリア塗装が必要です。

そのままにしておくとどんどん錆びていきます。

銅や真鍮のサビは鉄やステンレス鋼とは異なり、黒くなっていきます。

十円硬貨をご想像ください。まさにあの現象です。

ただ、屋外においては緩やかに錆が進行し、緑錆という美しい緑サビになる現象があります。

神社仏閣の緑色の屋根がそれにあたります。

あえて、時間の経過とともに変化する表情を楽しめるのも銅・真鍮の特徴です。

 

ステンレスへのバイブレーション研磨の選び方

キッチンやカウンターなどでは、見た目を綺麗にするために、ステンレスを鏡面仕上げにする場合が多いです。しかし、バイブレーション研磨は表面に模様を付ける仕上げの為、立体感のあるデザインとなります。

そのため、傷が目立ちにくくするという効果があり、ステンレスであればエレベーターなどで使用されることが多いです。
ただし、研磨目の薄いステンレスバイブレーションは傷は目立ちますので商品購入時にはスタンダードバイブレーションより研磨目の深いステンレスバイブレーションをお勧めしています。

また、さらに傷つきにくい特徴と掃除がしやすい特徴を兼ね備えた商品もありますのでご相談ください。

【耐傷つき性・清掃簡便性の商品例】

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以下の記事にて、ステンレスへの仕上げの具体例を記載しております。詳しくはコチラをご覧ください。

【簡単】木製天板机のステンレス天板化へリメイク方法

【手摺用】ステンレス丸パイプ shines with waves

注意点

バイブレーション研磨は研磨目の状態で指紋が非常につきやすいものがあります。ですので、出来るだけ用途を最初にお話しされてから購入されることをお勧めします。

もしくは、弊社(子会社)が扱う、耐指紋コーティング材MaCoat GCなどを使用する事で回避する事が可能です。

 

【美しいデザインをいつまでも】

誰でも手軽に簡単に指紋対策が出来るコーティング液を販売しています。 耐指紋コーティング液「MaCoatGC」は金属に液体を塗るだけで、指紋対策ができます。コーティングされた金属は見た目にはほぼわかりません。 液体コーティングは金属の場所、形を選ばず手軽に施工できるため、エレベーターの三方枠や内装パーテーション、アートワーク等、様々なところに採用が進んでいます。 ご購入に関しては当社へ直接お問い合わせください。

 

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