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ステンレス研磨 手動バフ加工について

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ステンレス研磨加工は板材や型鋼、パイプなどを磨く機械設備を用いた研磨方法と、形状物や小物のような手動で研磨加工するものの二つの方法に大きく分かれます。
特に、手加工による研磨加工は熟練の職人が手がけるため、技術の伝承が感覚的で感応的なところが大きく、技術伝承が難しいところがあります。

力をかけすぎたり、力を抜きすぎたり、真っ直ぐに当てたり、斜めに当てたりとその微妙な手加減が品質を左右するものです。

 

手動研磨装置の代表例

手動の研磨装置は大きさはさまざまですが、以下の写真のような回転軸にバフと呼ばれる車輪のような形の布を重ねたもので磨きます。
職人の技術を活かすため、無段階変速や軸長の調整など細かい設定ができるのが特徴です。
さらに、磨く対象物に合わせてバフの種類や研磨剤なども自由に設定できるように工夫されています。

磨く対象物をこのバフに当てて磨いていくのですが、抑える圧力と回転するバフスピードを調整して、最適な条件で研磨加工していきます。
最初は#400程度から、最終的には鏡面加工までこのような装置で加工していきます。

 

手加工における研磨剤

手加工における研磨剤は磨くグレードや磨く綱種、金属種により変えていく必要があります。
特に、非鉄金属は特有の研磨剤を使用しないと品質グレードが担保できないということになります。
磨くグレードに対しては、特に鏡面加工については使用する研磨剤とバフの組み合わせが大変重要となります。

 

手加工で用いるバフについて

手加工に用いるバフは様々な種類のものがあります。
硬いバフは肌の粗い金属や傷などを消すのに最適です。
溶接部分修正など削り痕のあるところには粗いバフが使われます。
対して、鏡面加工などの表面を細かく磨き輝かせるには、非常に柔らかいバフが重要となります。

 

黒皮剥がしには使用するバフについて

ステンレス鋼の熱間圧延材 No.1や鉄の黒皮材などは表面が硬い酸化膜に覆われています。
そこで、まずこの硬い酸化膜を除去して細かく表面を均していく作業が必要となります。
その時に用いるのがペーパーをリング状に並べたバフを使用します。

 

手加工で使用する研磨機械について

基本的に小物は据え置き型のバフ研磨装置を用いて加工しますが、大型のタンクや構造物は人が中に入って研磨したり、その構造物の周りを周囲から磨いたりしなくてはなりません。
それゆえに、手で持って移動できる研磨機械を使い研磨加工を行なっていきます。

 

まとめ

最近はインターネット動画などでDIY的に研磨加工するHow Toものが紹介されていますが、この作業は研削グラインダー講習などを受けて行なった方が安全です。
必ず保護メガネ、マスクが必要であり、飛散対策や粉塵の吸引防止など、様々な安全対策が必要になります。

パイプ形状など中空のものを磨くとなると大きな音が出ます。
長時間大きな音を聞き続けると耳にもよくありません。
ゆえに、しっかりと安全対策して臨んでいただく事を推奨します。

 

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