etc スタンダードバイブレーション18A ステンレスについて

ステンレスバイブレーションのメリット・デメリットとは?

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バイブレーション全般については、以前コラム記事を掲載しています。
⇒ 以前の記事 : バイブレーション研磨とは?その特徴と事例を紹介!

このコラムでは、【ステンレス鋼へのバイブレーションに特化】して詳細をご紹介します。

ステンレスバイブレーションのメリット・デメリット、またお客様からのよくある質問を元に
詳細をご紹介していきたいと思います。

ステンレスバイブレーションのメリット・デメリット

メリット

ステンレスバイブレーションのメリットは、光の反射が少なく、落ち着いてエレガントな印象を与えます。
また、一般的に傷が目立ちにくいと言われていますが、汎用的に販売されているステンレスバイブレーションは研磨目が浅く、ステンレスヘアライン同様に傷は入りやすくなっています。 傷対策で選ばれる際には事前にお伝え願えるとお客様に適する商品をご推奨できます。
加工面では、溶接修正も簡便で使いやすい商品です。

デメリット

デメリットはなんといっても手垢が付きやすいです。
これは、大変重要なファクターです。 もしよく手が触れる場所にご使用の場合は、比較的手垢のつきにくいステンレスバイブレーションの商品もラインナップしておりますのでお尋ねください。
また、最近非常に多いのが、オーナー様への引渡し前の手垢対策です。
これは、良く清掃するといったところですが、オーナー様が触ると同じように手垢がつくのですぐに問題となるケースがあります。
その場合は、耐指紋コーティング材 Macoat_GCをご推奨しております。
 ⇒ 耐指紋コーティング液「MaCoat GC」の販売

よく使用されるステンレスバイブレーションの手摺です。
これは、耐指紋と耐傷つき性の両方の特性と意匠を要求されます。

⇒ 関連記事 :【手摺用】ステンレス丸パイプ_shines with waves

お手入れ方法などを含めて、ご提案させていただきます。

お客様からのよくある質問

① 製造できるステンレス鋼種について

ステンレスバイブレーションの仕上げが可能な材料・材質の質問が良くあります。
材質については、ステンレス鋼、チタン、アルミ、銅、真鍮とほぼ生活環境下で使用される材料で製造することが出来ます。
ステンレス鋼に特化して記述しますと
汎用的に販売されているステンレスバイブレーションの母材ステンレス鋼のグレードは基本 SUS304となります。
光沢加減や表面品位の兼ね合いで、SUS304 No.2Bを使用するか、SUS304BAを使用するかの選択される場合があります。
現在の受注状況を見ていますと、SUS304BA母材の受注は最近は少なくなりました。
ステンレスバイブレーションは、エレベーター扉や建具、店舗什器やキッチンに使用されます。

ここでポイントがありまして、溶接加工構造で修正が必要な場合、現地で修繕する可能性がある場合は、部分補修や溶接部位の修正が必要となります。
正常なステンレスバイブレーション面との色合いや色調、光沢加減を合わせるためには【下地研磨】という研磨加工工程を付加したステンレスバイブレーションが適します。
単純に折り曲げ加工する商品はSUS304 NO.2B母材からのステンレスバイブレーションが使用されます。

さて、SUS304 NO.2Bは汎用ステンレス鋼です。 塩害地域(海の近く)やNOx SOxの激しい場所、黄砂やPM2.5 酸性雨の対良い場所などは初錆の危険性があります。
そこで、最近では、こういった場所でのステンレス鋼種は SUS316 SUS445 NSSC220M NSSC2351 等の高耐食ステンレス鋼が用いられます。
⇒ ステンレス鋼の鋼種について詳しくは : 日鉄ステンレス株式会社様 HPへ

つまり、ステンレスバイブレーションはほぼすべてのステンレス鋼種に仕上げる事が可能です。

② 熱間圧延材No.1、HOT型鋼等の表面の粗いステンレス鋼に仕上げられるか?

このお話も良く出ます。
結論から申し上げると、表面の状態が凸凹の熱間材でもステンレスバイブレーションを仕上げる事が可能です。
グラインディング研磨加工(切削ではない意匠削り仕上げ加工)により、熱間材の表面を滑らかにして素地を形成します。 そうする事で、美しいステンレスバイブレーション仕上をほどこすことが可能となります。
また、板形状だけでなく、型鋼、丸パイプ、角パイプ、フラットバーなどの長尺形状物(~8m)にもステンレスバイブレーション仕上は可能です。
輸送が大変なので、ほぼ6mまでが汎用の商品となります。
 商品紹介 ⇒ ステンレスバイブレーション 角パイプ

③ 形のある立体物やレーザー切断された形状物でも仕上げることが出来るか?

この質問も良く参ります。
レーザー切断された、ステンレス鋼の冷間圧延材や熱間圧延材への仕上げは可能です。
ただし、熱間圧延材の場合、上述のグラインディング研磨加工が入るために、削り跡が出る場合があります。
意匠的なお打ち合わせをして、製造する事が必要です。
(※縦ラインか、横ラインかなど・・・)

つぎに、立体形状物ですが、このケースは少し打ち合わせが長くなります。
溶接部位が多かったり、複雑な曲げ加工形状の場合、いくつかのパターンで仕上げる事になります。
<代用的なパターン>
① ステンレスバイブレーション 板形状研磨加工 ⇒ 形状形成、溶接加工 ⇒ 修正バイブレーション研磨
② 下磨き処理 ⇒ 形状形成、溶接加工 ⇒ 全修正研磨加工 ⇒ 仕上げバイブレーション研磨
だいたいこのようになります。
この工程はビーズブラストでも同様です。
最終的に仕上げる商品を想定して、加工方法を決める事が必要となります。
このような複雑なケースは
扉、キッチン、店舗什器、看板 等 ハイエンドに使われる部分でよく発生します。

いずれにしても、きちんとした打ち合わせがあれば形状物でも美しいステンレスバイブレーションの商品が完成します。

④ カスタマイズへの対応について

基本パターンでいくつかの研磨目のバリエーションがあります。
 左がMAKO-59A 右がMAKO-18A

物量の大きさや、象徴的案件などでカスタマイズする事は可能です。
偏芯スピードや、速度、圧力などのカスタマイズで可能となります。
ただし、加工修正できる範疇で行わないと、板形状ではよくても、加工後に直せない・・・となる事もあるようです。

⑤ 小物の仕上げや溶接修正はどうするの?

私たちの様な意匠金属メーカーは自社開発の設備でステンレスバイブレーション商品を製造します。
設備も巨大で大掛かりなものなので、一般的には使用できるものではありません。

そこで、一般的にはダブルアクションサンダーというものでステンレスバイブレーションを仕上げているようです。
ちょっとノウハウですが、エアー圧力を調整して回転速度を事前に修正するものと似たような位置で合わせる事と、研磨するペーパーや不織布の種類をあらかじめ似たようなもので合わせておくと失敗せずに美しくステンレスバイブレーションが仕上がります。

まとめ

ステンレスバイブレーションは、人の手が触れるドアノブやハンドル、自動ドア、扉等、身近なところで使われています。
ちょっと工夫すると、長く使いやすく飽きのこない商品となります。
製作する前に、ご相談いただくと幸いです。