意匠ステンレスパネルでは、同じ模様を反復する「均質なテクスチャー」と、研磨目や反射が一枚ごとに変化する「不均質なテクスチャー」で、空間に与える印象が異なります。均質な表現は規則性を重視する空間に適し、不均質な表現は金属本来の光沢や反射、奥行きを活かした意匠に適しています。
01意匠ステンレスパネルの掲載事例
当社の複合研磨技術を使用した意匠ステンレスパネルが、「新建築」2019年4月号と「日経アーキテクチュア」2019年4月11日号に掲載されました。




誌面では、「不均質なテクスチャーで形成される博多献上柄の縦縞」として紹介されています。
02博多献上柄を表現した不均質テクスチャー


壁面全体では縦縞が強調され、近くでは研磨による細かな模様や反射の変化が見える意匠です。


この意匠は、光沢バフ仕上げ、ゆらぎ仕上げ、String Curtain Cloudの3種類を組み合わせて構成しています。
033種類の研磨仕上げ
光沢バフ仕上げ

鏡面のように光って見える部分が光沢バフ仕上げです。半導体製造装置や輸送機器などに使用される一般的なバフより、反射率や解像度は良い一方、建築用鏡面材とは異なり縦の研磨ラインが現れます。
この事例では、博多献上柄の縦縞というコンセプトに合わせて採用しました。また、屋外外壁での反射を抑えるため、一般的な建築用鏡面材の約半分の反射に調整しています。
ゆらぎ仕上げ

ゆらぎ仕上げは、振幅幅の異なる揺らめきが重なり、立体感と奥行きがあるように見える不均質な仕上げです。専用の意匠研磨加工機によって、似た軌跡を描きながらも、反射・輝き・研磨ラインが全く同じにはならない表情を形成します。
今回の外壁では、遠くからは縦縞、近くからはひし形に見えるよう、振幅幅とコントラスト、遠近によるテクスチャーを調整しました。
String Curtain Cloud

String Curtainは、糸のカーテンをモチーフにした研磨ラインです。一見するとヘアラインのような筋ですが、近くで見ると編み込まれたような研磨目が形成されています。
この事例では、バフ部分とゆらぎ部分とのコントラストを調整し、博多献上柄の白いラインを表現するため、標準よりも白く反射を抑えた、視認性の高いラインに仕上げました。
04不均質なテクスチャーの特徴
不均質なテクスチャーでは、研磨目の軌跡が都度変化するため、印刷や転写のように同じ模様が繰り返されません。金属本来の光沢と反射を活かしながら、それぞれ独立した表情を持つラインを形成できます。
この外壁では、ラインのある光沢バフをベースに、2種類の不均質な研磨目を組み合わせ、遠近で見え方が変化する博多献上柄を表現しています。
05均質なテクスチャーの特徴
均質で画一的な表現には、マスキングや型を用いる方法があります。同じ表現を反復しやすく、金属光沢を使って統一された空間をつくる場合に適しており、公共施設などで用いられます。



06均質・不均質テクスチャーの選び方
規則性と統一感を重視する場合は均質な表現、金属の反射や一枚ごとの変化、奥行きを重視する場合は不均質な表現が選択肢になります。建築家やデザイナーが意図する空間に合わせて表現方法を選ぶことが重要です。
外壁材を検討する際の基本的な考え方は、ステンレス外壁の選び方でも紹介しています。
07よくある質問
均質なテクスチャーとは何ですか?
マスキングや型などを用い、同じ模様や表現を反復して形成するテクスチャーです。
不均質なテクスチャーとは何ですか?
研磨目や反射、輝きが全く同じにはならず、一枚ごとに異なる表情を持つテクスチャーです。
この外壁はどのような仕上げで構成されていますか?
光沢バフ仕上げ、ゆらぎ仕上げ、String Curtain Cloudの3種類を組み合わせています。
08まとめ
均質なテクスチャーは規則性のある表現に、不均質なテクスチャーは金属本来の光沢や反射の変化を活かす表現に適しています。空間のコンセプトと、見る距離による印象の違いを踏まえて選ぶことが大切です。