ステンレス母材のNo.2BとNo.1とは?冷間・熱間圧延と研磨の違い

ステンレスの研磨仕上げを考えるときは、完成した表面だけでなく、研磨前の母材状態を理解することが重要です。本記事では、初期の技術紹介記事を再整理し、冷間圧延材の代表的なNo.2Bと、熱間圧延材のNo.1について、表面状態、板厚・サイズ、研磨との関係を解説します。

01ステンレス母材と研磨

金属は素材によって光沢、質感、触感が異なり、同じ研磨方法を使っても仕上がりは変わります。ステンレスでは鋼種だけでなく、研磨前の表面状態も重要です。代表的な母材状態として、冷間圧延材と熱間圧延材があります。

仕上げ全体の整理はステンレス表面仕上げ、研磨方法はステンレス研磨をご覧ください。

02No.2Bとは

冷間圧延材の代表的な母材仕上げがNo.2B(2B)です。表面は比較的滑らかで、研磨や板金加工の母材として広く使われます。

ステンレスNo.2Bの母材表面

元記事では、一般的に購入しやすい板厚として0.3mm〜6.0mm、標準幅として1000mm・1219mm・1524mmを紹介しています。標準在庫例として1000×2000mm、1219×2438mm、1524×3048mmが挙げられています。実際の流通寸法は鋼種や時期、商社在庫によって異なるため、発注時に確認します。

03No.2Bからの#400研磨

No.2B材から代表的に行われる仕上げの一つが#400バフ研磨です。食品機械、厨房機器、厨房壁面、排気ダクト、キッチンシンク、手洗い場、半導体製造装置部品、化学プラントのタンクなど幅広い用途で使われます。

No.2Bから#400バフ研磨したステンレス

バフ研磨の設備・バフ目についてはステンレス研磨のバフ、鏡面グレードとの関係は鏡面加工の種類で整理しています。

04No.1とは

熱間圧延材の代表的な表面がNo.1です。No.2Bより粗く、ざらつきのあるマットな表面を持ちます。元記事では板厚3.0mm〜約100mm、幅は最大3000mm級までの材料について紹介しています。

ステンレスNo.1熱間圧延材の表面

No.1材を意匠研磨する場合は、表面の粗さや黒皮の状態に応じて下地研削が必要になります。その工程を利用すると、冷間圧延材とは異なる重厚な表情を狙うこともできます。

05No.2BとNo.1の比較

項目 No.2B No.1
圧延 冷間圧延系 熱間圧延系
表面 比較的滑らか 粗くマット
研磨前処理 仕上げに応じて比較的進めやすい 下地研削が必要になる場合が多い
意匠 鏡面・HL・バイブレーションなど幅広い 粗い母材感や重厚感を生かせる

06母材から仕上げを選ぶ

完成時の見え方を安定させるには、目的の表面仕上げだけでなく、母材、板厚、加工後の溶接修正、使用環境まで確認します。マット仕上げはステンレスのマット加工、屋外での鋼種選定はステンレス外壁の選び方が関連します。

07FAQ

No.2BとNo.1は研磨の種類ですか?

いずれもステンレスの代表的な母材表面の呼称です。そこからバフ研磨、ヘアライン、バイブレーションなどの追加仕上げを行います。

No.1材も美観仕上げにできますか?

可能ですが、表面が粗いため、求める仕上げに応じて下地研削・研磨工程を組み立てる必要があります。

08まとめ

No.2BとNo.1は、ステンレスの仕上がりを左右する重要な母材状態です。滑らかなNo.2Bと粗いNo.1では、必要な下地処理や向いている表現が異なります。母材から理解すると、研磨仕上げの選定と品質設計がしやすくなります。


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