シート状研磨は、所定寸法にカットしたステンレス板を一枚ずつ研磨する方法です。コイル研磨の均一性・量産性に対し、研磨の方向や粗さを調整しやすく、グラデーションや部分仕上げなど意匠表現の自由度を高められます。
ヘアライン研磨とコイル研磨
ヘアライン研磨は、髪の毛のような極細の平行線を形成する仕上げです。コイル研磨は長尺素材を連続加工するため安定供給に向きますが、研磨目の幅・深さ・方向を変える表現には制約があります。
シート状研磨で調整できる表情
- グラデーションヘアライン
- 防眩・光拡散調整
- 映り込みの調整
- 横・斜め方向の研磨
- ヘアライン・素地・鏡面などの部分仕上げ
- パネルごとに異なる目入れ

コイル研磨とシート状研磨の比較
| 項目 | コイル研磨 | シート状研磨 |
|---|---|---|
| 研磨目 | 均一・安定 | 意図的に変化 |
| グラデーション | 制約あり | 対応可能 |
| 研磨方向 | 制約あり | 横・斜めも検討 |
| コスト | 量産に向く | 加工内容による |
技術的背景と素材の特徴
シート状研磨では、研磨材の番手、圧力、速度、角度などの条件を一枚ごとに管理します。東洋ステンレス研磨工業は、1960年代の創業以来、ステンレスを中心にチタン・アルミ・真鍮・銅などの研磨加工に取り組んできました。
ステンレスは表面に不動態皮膜を形成し、耐食性を発揮します。物理研磨で素材本来の表情を引き出しながら、意匠の自由度を広げられる点が特徴です。

活用シーン
- 建築の壁面・ファサード
- 店舗什器・内装パネル
- エレベーターかご内装
- アート・オブジェ・モニュメント
サンプル・相談
グラデーション、方向違い、部分コンビネーションなどは、実物サンプルで光の当たり方を確認すると検討しやすくなります。記事では福岡・大阪・東京のサンプルステーションを案内しています。
まとめ
シート状研磨は、一枚ごとの調整力を活かして意匠表現を広げる方法です。用途、照明、パネルの納まりを確認し、必要な表情をサンプルで検討します。